介護職が運転をする場面は?

介護職が運転をする場面は?

運転免許が必要な職業をイメージしたときに、もしかすると介護職はあまりすぐに浮かんでくるものではないかもしれません。しかし介護の仕事の中には、車を運転しなければできないものもあるのです。主にどういった場面で必要となるのでしょうか。

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「要運転免許」としている施設

介護職の仕事は基本的に施設内で利用者のサポートをすることですが、施設の形態によっては自動車の運転を避けられない場合があります。
デイサービスなどでは、規模の大きな施設であれば専属のドライバーがいる場合も多いですが、そうでなければ利用者の送迎やレクリエーションのための外出時などには介護職員が運転する必要が出てきます。
また滞在型の施設であっても、人手が足りない場合は銀行振り込みや郵便物の提出などの仕事をするために要運転免許としている場合もあります。

できるだけ施設で送迎を行いたい背景

デイサービスで必要となる送迎は、まれに利用者の家族が行う場合もありますが基本的には施設が行っています。平成27年度の介護保険改定によって「送迎をしない場合は片道47単位、往復で94単位減算する(1単位役10円)」と定められたことからも、なるべく職員が送迎を行うようにしたいという思いのある施設が多いと考えられます。
施設側での送迎は、複数の車を出して利用者の家を数件ずつ回ったり、何度か往復して行ったりしています。専属のドライバーがいる場合は良いですが、そうでない場合、特に小規模の施設では、介護職員が運転して送迎を行うことになります。

免許があると有利だが注意も必要

運転免許を持っていると、単純に「要運転免許」の求人にも応募できるというメリットがありますが、介護の仕事でキャリアアップを目指すのならばなおさら大きな意味合いを持つことになります。施設長などの管理職やケアマネージャーは利用者の自宅に訪問する機会が多くなり、よほど交通機関が充実した立地でなければ車を運転することは必要不可欠です。
また、運転を専門とする介護ドライバーという選択肢も持つことができます。介護ドライバーは利用者の送迎が主な仕事内容ですが、その際に利用者の乗り降りをサポートしたり、車椅子を一緒に乗せたりすることも仕事のひとつです。施設によっては大きなワンボックスカーを使用していたり、利用者の自宅が狭い路地に面している場合もあり、運転に自信のない人には少し難しい仕事かもしれません。
普段は施設内での介護をメインに行っている場合でも、運転が必要な仕事をする際には細心の注意が必要です。レクリエーションを行ったり入浴介助をしたり、利用者のサポートをして心身にはかなりの疲れが蓄積されているはずです。その状態で車を運転するのは、決して少なくないリスクを伴うということを忘れないでおきましょう。